不登校の朝、どう声をかける?|学校に行きたくない子への対応
朝、子どもを起こして学校へ行く準備を始めようとしたとき、
不登校気味の子どもに、朝どう声をかければよいのか。
朝、子どもを起こして学校へ行く準備を始めようとしたとき、
「学校に行きたくない」
と言われたら、親御さんはとても迷うと思います。
「どうしたの?」
「何かあった?」
「今日は行けそう?」
「頑張って行ってみない?」
心配だからこそ、何とかしてあげたい。
けれど、何を言っても黙ったままだったり、布団から出られなかったりすると、
「何と声をかければいいのだろう」
と、親御さん自身も苦しくなってしまいます。
不登校や登校しぶりが見られる朝は、“正しい言葉を言うこと”よりも、子どもの緊張をこれ以上大きくしないことが大切です。
朝は「理由を聞き出す時間」にしなくても大丈夫
子どもが「学校に行きたくない」と言ったとき、親としては理由を知りたくなります。
「何が嫌なの?」
「誰かに何か言われた?」
「勉強?」
「先生?」
「友達?」
しかし、本人にも理由が分からないことがあります。
いくつもの小さな負担が重なり、
「何となく行けない」
「考えるだけで苦しくなる」
ということもあります。
特に朝は、登校時間が迫っていること自体がプレッシャーになっています。
そんな時間に理由を何度も尋ねると、子どもにとってはさらに答えなければならない負担が増えてしまうことがあります。
朝は、
「今は話せなくても大丈夫だよ」
くらいでもよいのです。
詳しく話すのは、少し気持ちが落ち着いてからでも遅くありません。
まずは気持ちをそのまま受け止める
「学校に行きたくない」
と言われたとき、すぐに解決策を出さなくても大丈夫です。
たとえば、
「今日は行くのがしんどいんだね」
「朝からつらそうだね」
「分かった。少し落ち着こうか」
「今すぐ決めなくてもいいよ」
このような言葉から始めてみてください。
大切なのは、
「あなたの気持ちを分かろうとしているよ」
ということが伝わることです。
「行きたくない」という言葉を認めることと、ずっと学校に行かなくてもよいと決めることは同じではありません。
まず、その瞬間の子どもの状態を受け止める。
それから次のことを考えてもよいのです。
「頑張って」は、時には負担になることも
「あと少しだから頑張ろう」
「行ってしまえば大丈夫だよ」
「みんなも頑張っているよ」
励ましたい気持ちから、このような声をかけることもあると思います。
もちろん「頑張って」が力になる子もいます。
しかし、すでに十分頑張っている子どもにとっては、
「まだ頑張らなくてはいけない」
「今の自分では足りない」
と感じてしまうこともあります。
そんなときには、
「今日はどこまでならできそう?」
と聞いてみる方法もあります。
学校に行く・行かないの二択だけではなく、
起きる
着替える
朝ごはんを食べる
家を出るところまで
学校の前まで
保健室まで
先生と少し話す
など、その子にとってできる範囲を一緒に考えることもできます。
選択肢を少なくして聞いてみる
つらいときに、
「どうしたい?」
と聞かれても、子どもは答えられないことがあります。
そんなときは、
「少し横になってから考える?」
「先にお茶を飲む?」
「先生にはお母さんから連絡しようか?」
など、小さな選択肢を2つくらいにすると答えやすくなることがあります。
子ども自身が「自分で少し選べた」と感じられることも大切です。
朝にお腹や頭が痛くなるとき
登校時間が近づくと、
「お腹が痛い」
「頭が痛い」
「気持ちが悪い」
「体が動かない」
と訴える子どももいます。
学校を休むことが決まると少し元気になるため、
「本当に痛かったの?」
と思ってしまうこともあるでしょう。
しかし、不安や緊張が身体症状として現れることはあります。
そんなときは、
「お腹が痛いんだね」
「少し休もうか」
と、まず症状そのものを受け止めてください。
症状が強い、長く続く、普段と違う様子がある場合には、身体的な病気がないか医療機関で確認することも大切です。
避けたい声かけもあります
親御さんも焦っている朝には、思わず強い言葉が出てしまうことがあります。
たとえば、
「いつまで休むつもりなの?」
「学校くらい行きなさい」
「みんなは行っているよ」
「ゲームはできるのに学校には行けないの?」
「このままだと将来困るよ」
という言葉です。
親としては、将来を心配しているからこその言葉です。
ですが、子どもには、
「分かってもらえない」
「自分はダメなんだ」
と伝わってしまうことがあります。
朝は将来の話をする時間ではなく、“今日をどう過ごすか”を考える時間くらいにしてもよいと思います。
朝より、落ち着いた時間に話してみる
学校を休んだ日の昼や夕方など、少し落ち着いているときに、
「朝はしんどそうだったね」
「何か手伝えることある?」
「学校で一番疲れるのって、どんなときかな?」
と聞いてみると、朝には出なかった言葉が出てくることがあります。
ここでも、答えを急がせなくて大丈夫です。
子どもが話したときには、
「そうだったんだね」
「それは疲れるね」
と、まず聞いてみてください。
大人にとって小さなことに見えても、子どもにとっては大きな負担になっていることがあります。
「学校に行かせること」だけを朝の目標にしない
登校しぶりが続くと、
「どうすれば学校へ戻れるのだろう」
ということばかり考えてしまいます。
ですが、まず必要なのは、
安心して話せること
自分の困りごとを分かってもらえること
少しずつ力を取り戻すこと
かもしれません。
朝の声かけで一番大切なのは、子どもをうまく説得する言葉を探すことではありません。
「今、何がしんどいのだろう」
と、その子の状態を一緒に見ていくことです。
学校に行けたかどうかだけではなく、
「今日は話せた」
「少し食べられた」
「着替えられた」
「先生に気持ちを伝えられた」
そんな小さな変化も、その子にとって大切な一歩です。
お子さまの「行きたくない」の理由が分からないときは
「朝になるとお腹や頭が痛くなる」
「学校では頑張っているようだけれど、家に帰るとぐったりしている」
「勉強や友達関係に困っているようだけれど、本人もうまく説明できない」
そんなときは、一人で答えを出そうとしなくても大丈夫です。
陽だまりのお部屋では、お子さまの様子やご家庭での困りごとをお聞きしながら、一緒に整理していきます。
必要に応じて、WISC-Vなどの心理検査を通して、お子さまの得意なことや苦手になりやすいことを知り、学校や家庭でどのような関わり方が合っているのかを考えることもできます。
と迷われる段階でも構いません。
まずは、お子さまの今の様子をお聞かせください。
次回は、「怠けている」のではないかも。子どもが動けない理由についてお伝えします。
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