WISC-Ⅳの知覚推理指標はWISC-Ⅴでは視空間指標と流動性推理指標の2つに分けられます

空間認識力や部分と全体関係の統合や合成などの能力をみる検査です。

視空間能力は、個々の視覚的な情報を認識し、理解し、それをもとに物体の位置や相対的な配置を把握する能力を指します。ウイスクラー知能検査などで視覚空間の評価が行われる場合、以下のような要素が評価されることがあります:

  1. 物体認識: 被験者が物体を正確に認識し、それが何であるかを理解する能力。これは、視覚的な情報をもとに物体を識別する力を示す。
  2. 方向感覚: 物体や場所の相対的な位置関係を理解する能力。被験者が自分の身の回りの空間に対して適切な方向感覚を持っているかどうかが評価されます。
  3. 図形の回転や変形の理解: 被験者が図形や物体が回転したり変形したりする様子を正確に理解できるかどうか。これは、抽象的な情報をもとにして物体や図形の変化を追跡する力を測定します。
  4. 空間的な計画能力: 物体や図形の配置を変更することなど、ある目的を達成するために空間を計画する能力。これは、複雑な作業やタスクにおいて適切な戦略を立てる力を示します。

これらの要素を評価することにより、被験者の視覚的な情報処理や空間的な認識能力に関する側面が明らかになります。視空間能力は、日常生活や学習、仕事において物事を理解し、適切に行動するための基本的な能力の一部と考えられています。